2008年2月8日(金) 外科受診

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2008年2月8日(金) 外科受診

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明日への一歩 - 告知

<食道がん>と宣告されました。

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<がん>と宣告されて、病気への不安もさることながら、今後自分がどんな状況に置かれるのか不安を感じました。

<食道がん>の情報や病院、治療法の選択をするにも、専門書以外にインターネット上で公開されている同じ病気の方の闘病記が大変参考になりました。

私も、文章を書くことで、自分の置かれた状況を客観的に観察し、冷静に闘病していこうと思います。


2008年2月8日(金) 外科受診


今日は、外科初診の日。
夫とともに、慈恵医大病院へ向かう。

予約があれば、待ち時間は基本的に短い。
受付を済ませたあと、程なくして名前を呼ばれ診察室に入った。

外科の医師から、「精密検査をしなければ分からないが、<頸部食道がん>でStageⅠだと思います」と先ず言われた。

そして、治療の方向性についての話があった。
<食道がん>は、「発見しづらく」「転移がしやすく」「手術が難しい」、たちが悪い<がん>であること、手術後のQOL(Quality of Life)を考えると、手術より放射線化学療法を選択肢に考えたいと説明される。
外科の医師なのに、ちょっと意外な感じがした。

なんでも患部の位置が非常に悪いらしい。
のどから5cmのところに腫瘍があるので、<頸部食道がん>との診断になるそうだが、頸部というのは咽頭に近い。しかも<食道がん>の中でも発症率が低く、30代で女性の症例はもっと少ないとのこと。

<食道がん>の手術は、心臓などの他の内臓と隣接していて、神経をいじってしまう危険性が高く、難易度が高いらしい。
しかも、頸部だと私が恐れていた通り、咽頭をいじる必要が出る可能性もあるらしく、その場合声が出なくなる可能性もあると言われる。

初めて<がん>と告知された時より、より現実的にリスクが感じられちょっと動揺した。夫がその様子を察知したのか、何度か膝の上に手を添えて励ましてくれた。

医師は本当に率直に話をしてくれた。
そして、医師として教えられることは全て話しをするつもりだが、患者さんも正しい知識を入手して勉強して欲しいと言われた。

今や<がん>と言っても、いくつか治療法があり、<食道がん>は手術以外の選択肢が有効な場合もあるらしい。
特に手術後のQOLを考えると、手術を勧めるのは躊躇する面もあるようだった。
医師は何度も「患部の場所が悪いんです」と言った。

ここまでは、既に入手した情報どおりで、元より私達も放射線化学療法を希望したいと思っていた。



その後、今度どんな検査が必要かの説明を受けた。
ともかく、リンパ節、他の臓器への転移の有無を調べる必要があるとのこと。超音波検査、CT、MRI、核医学の検査をいくつかの部位を含めて受けてもらうと言われる。
そして、セカンドオピニオンも勧められる。放射線化学療法を希望するのであれば、セカンドオピニオンとして国立がんセンター東病院、手術であれば国立がんセンター中央病院を勧めるということだった。

MRIについては、<がん>を発見し損なわないように造影剤を使った検査にすると言われた。
しかし、同意書にサインをしようとした段階で、ぜんそくとアトピーがあることが問題になった。造影剤で発疹などのアレルギー反応が出る場合があるとのこと。
「造影剤を使った方が詳しく検査できるんですけどね」と言われると、アレルギー反応が出てもいいから造影剤を使って下さいと思ってしまう。
子供の頃以外症状はほとんど出ていないと説明したけど、やっぱりNGと言われてしまい、ちょっとがっかりした。

医師と患者もやはり人間同士。
合う合わないがあると思うし、病状を詳しく知りたくないと人もいるかもしれない。

私は自分自身で立ち向かっていきたいと思っているし、率直に話をしてくれる医師に好感を持った。
それに、医師の机の上に以前商品企画として関わった商品が置いてあったことで、より好感を持った。
何がきっかけになるかは分からないけど、命を預ける人だからこそ信頼関係は重要だと思う。

ただ、医師が看護師を呼ぶ時、名前ではなく「看護婦さん」と呼ぶのにだけは違和感を感じた。そう言えば、人間ドックの内視鏡医師もそう呼びかけていた。病院には、お互いを尊重し合う文化はないんだろうか。
これは、夫も違和感を感じたようだった。

診察後、待合室で予約の確認をしてもらっている時、夫に思わず「なんで私なんだろう」と問いかけた。夫は「なんでやろな」と言って、手を握ってくれた。でも、そうじゃなかった。「なんで私なの」ではなく「なんで今なの」と心の中で思っていた。

<食道がん>の病期(ステージ)は、がんの深さ(T)、リンパ節への転移(M)、周辺臓器への転移(N)の3つから判断されるとのこと。
私の場合、粘膜下層まで浸潤している可能性がありT1、転移はしていない可能性が高いということで、M0、N0となり、StageⅠ。StageⅠは、残念ながら<早期がん>ではなく、<早期がん>と<進行がん>の境目らしい。