2008年2月22日(金) 病院の選択

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2008年2月22日(金) 病院の選択

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明日への一歩 - 告知

<食道がん>と宣告されました。

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<がん>と宣告されて、病気への不安もさることながら、今後自分がどんな状況に置かれるのか不安を感じました。

<食道がん>の情報や病院、治療法の選択をするにも、専門書以外にインターネット上で公開されている同じ病気の方の闘病記が大変参考になりました。

私も、文章を書くことで、自分の置かれた状況を客観的に観察し、冷静に闘病していこうと思います。


2008年2月22日(金) 病院の選択


外科外来の日。

核医学(RI)検査を明日に残すものの、セカンドオピニオンに国立がんセンター東病院を勧める医師が、早めに治療方針を出すことにしてくれていた。ということで、今日慈恵医大病院での治療方針が決まることになっていた。

夫とともに、午後会社を早退して病院に向かう。
治療は家族とともに乗り越えたいと思っていたから、少なくとも治療方針について夫と話し合える環境を整えておきたかった。
夫も直属の上司には事実を伝えていたので、快く早退させてくれたらしい。

名前を呼ばれ診察室に入ると、開口一番「これまでの検査では転移は見られませんでした」と言われた。「核医学が残ってますが、遠隔転移を調べるものだから、リンパ節に転移していないなら大丈夫でしょう」との事。

転移がないということで、
 ・手術
 ・放射線化学療法(放射線+化学療法(いわゆる抗がん剤など)
のどちらを選ぶかということだった。

医師の判断は、患部の位置、手術後のQOLを考えても、「自分の身内だったら、やっぱり放射線化学療法を勧めると思う」ということで、以前の話と変わらなかった。
最初の受診の時と同様「患部の場所が問題です」と何度も言った。

どっちを選択するかは、患者の判断。
インフォームド・コンセントが定着し、患者本人が事実を確認できる一方、患者の責任も重くなる。
最初に外科外来を受診した時にも、「医師として出来る限りご説明はしますが、患者さんもご自分で勉強されて、ご自身に合った選択をされて下さい」と言われていた。
しかし、患者が勉強したとしても、適切な判断を患者ができる保障はない。
そのような状況で、難しい選択を迫られるのだ。

私も夫も、最初に手術を受けるという選択肢は全く考えていなかった。
手術の難易度や、手術後のQOLを考慮しても、放射線化学療法を選択しようと決めていた。

慈恵医大での放射線化学療法を望んだものの、医師は国立がんセンター東病院での治療を強く勧めた。慈恵医大でも治療はできると言うのに、暗に転院を勧める。
夫はその話に納得いかず何度も説明を求めたが、医師の説明は変わらなかった。

これ以上の話し合いは埒が明かないので、
 ・国立がんセンター東病院でセカンドオピニンを受ける
 ・国立がんセンター東病院への紹介状を貰って転院する
という選択肢をどちらにするか、週末かけて考えるということになった。



ただし、セカンドオピニオンを選択すれば、最終的に国立がんセンター東病院での治療を決断したとしても、制度上一旦は慈恵医大での再受診が必要で、治療開始がますます遅くなるということだった。
国立がんセンター東病院での治療を選べば、治療開始は早くなるものの、自宅からも職場からも遠くなる。退院後の外来治療を考えても、即決は出来なかった。

夫は慈恵医大での治療の可能性にこだわっていたけど、私はここ数日、国立がんセンター東病院での治療にした方がいいかなと思っていた。
慈恵医大なら、夫も仕事の合間にも来れる場所。夫に常にそばにいて欲しいとは思ったけど、今の多忙な生活を考えれば、かなりの負担になるのは明らか。
国立がんセンター東病院にすれば、平日にはお見舞いには来れないし、来てもらえないことを私も納得できる。その方が負担は少ないのは確かだったから。

今後の方針を決められなかったものの、私の気分は晴々としていた。
自分では全く感じていないと思っていたが、転移の可能性についてかなりストレスを感じていたようだ。
自分でも驚く程、医師の「転移は見られない」という言葉に気分が軽くなるのを感じていた。

診察後、夕食を取るため銀座に向かった。
予約したときにはそういうつもりはなかったが、奇しくも転移なしのお祝いとなった。久しぶりに食事を思いっきり楽しむことが出来た。

帰宅後、夫とともに治療についての情報収集を行った。
何冊か本を読んでいたものの、<がん>の治療は想像以上に各医療機関での格差があることが分かった。
しかも、慈恵医大の医師から強く勧められた医師は、名医として名前が挙がっている医師だった。

この段階で、私も夫も国立がんセンター東病院での治療を決意した。


国立がんセンター東病院のHPによると、平成14年度の内科的治療(内視鏡的治療を除く)の新規症例数は1,174例とのこと。
慈恵医大の医師が言っていたとおり、切除可能<食道がん>に対する放射線化学療法は、外科手術に匹敵する治療成績が示されいるとの記載もある。
データが6年前とかなり古いけど、<食道がん>もそれに対する放射線化学療法がまだまだ発展途上、試験的段階だということが伺える。