2008年3月13日(木) 精密検査 7

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2008年3月13日(木) 精密検査 7

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明日への一歩 - 告知

<食道がん>と宣告されました。

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<がん>と宣告されて、病気への不安もさることながら、今後自分がどんな状況に置かれるのか不安を感じました。

<食道がん>の情報や病院、治療法の選択をするにも、専門書以外にインターネット上で公開されている同じ病気の方の闘病記が大変参考になりました。

私も、文章を書くことで、自分の置かれた状況を客観的に観察し、冷静に闘病していこうと思います。


2008年3月14日(金) 3人の医師


今日も精密検査と面談のため、国立がんセンター東病院へ。
今日で治療方針を決められるはずなので、今日も夫の他、両親が付き添ってくれた。

まずは超音波内視鏡検査。
いつものように、おなかの泡を消す薬剤を服用。その後、検査室へ。
今回も、まずは喉の麻酔だけで検査を始めると言われる。
多少不安はあるものの、前回の内視鏡検査でなんとか耐えられたので、大丈夫と自分を元気付けた。

前回発疹が出たので、検査医があらかじめ注意をしてくれていた。
注射とのどの麻酔をすると、自分では確認できなかったが、すぐに発疹が出たようだった。
医師がすぐにアレルギーを抑える薬を注射しますと言った。

超音波内視鏡は、通常の内視鏡よりチューブが太い。
今日は目を開けていると吐き気が増した気がしたので、目を閉じてじっと耐えた。我慢したものの、前回と違って、何度も吐き気がしてかなり苦しかった。
前回同様、検査医や看護師の会話は聞こえてくるが、今日は何を話しているのか全く頭に入ってこなかった。

30分程の検査が終わり、ボッーとしたまま、点滴台を引きずり、リカバリー室に移動した。

1時間程休憩した後、面談の前にレントゲンを追加で受けて欲しいと言われた。どうしてかは説明されなかったが、患部の位置確定のために必要らしかった。こんなに検査したのに、まだ位置が特定できないのかと思った。

予定の検査ではなかったので、レントゲンの受付で30分以上待たされる。
今日は、午後には出社できると思っていたのに、この辺りから徐々に雲行きが怪しくなってきた。

レントゲンを撮り、診察室の待合室に向かったものの、予約時間を30分以上オーバーしていた。そのせいか、いつもより面談まで待たされた。

名前を呼ばれ、4人で診察室に入ると、医師はまた父の方を見ながら説明を始めた。
咽頭が温存可能なことが始めて示された。StageⅠは変更ないままだった。そして、昨日の説明通り3つの治療の可能性があることが改めて説明された。
手術が一番確実性があること、放射線療法による長期的な問題が確認されつつあることなど説明された。

手術の確実性を考えても、手術後のQOLの心配の方が勝った。
私は、内視鏡手術→放射線化学療法にしたいと伝えた。
医師は、その選択にかなり不満気だった。外科の医師とも面談して欲しいと言われたが、手術を選択しない以上、その必要はないと思った。
そうすると、今度は内視鏡の担当医に話を聞いてからにしたらとのこと。
家族全員、なぜすんなり治療法が決められないのかと思いつつ、内視鏡の医師と面談することに同意した。
これで、ほとんど今日の出社は不可能になった。

内視鏡の医師との面談は午後となったので、昼食を食べに出掛けた。
昨日とうって変わって、ムードは暗くなっていた。患者にとって負担が一番少ない方法なのに、なぜすぐに決められないのか、家族全員納得がいかなかった。



内視鏡の医師は女性だった。
正直、一番親切に説明してくれて、相談しやすい医師だった。

私の状態では、標準的な治療は手術であること、放射線化学療法は治療成績は手術とほぼ同等になってきているものの臨床試験の最中であり、放射線の問題点も報告され始めていること、そして、内視鏡切除→放射線化学療法は試験的に始まったばかりの方法で安全性も有効性の評価もまだこれからということなどを説明してくれた。

内視鏡切除→放射線化学療法について、問題点を始めて具体的に説明してもらえた。正直それでも、この治療法で行きたいという気持ちもあったけれど、外科の医師の話を聞いてみようと思った。
私達の状況を察して、すぐに外科の医師との面談を設定してくれた。

30分程して、外科の医師との面談が始まった。
まず、頸部ではなく、胸部の<食道がん>と患部の部位が変わっていた。頸部と胸部の境目らしいが、胸部の<食道がん>とのこと。
(帰宅して先週の面談票を見直すと、既にその時点で胸部と修正されていたのだが、この時点では初耳と思っていた。)

今までの医師が説明してくれた通り、一通り食道や病状について説明したあと、具体的な食道の切除、胃による食道の再建方法、手術のリスクや手術後のQOLについて説明された。
手術のリスクについては、全身の状態が良好なので、結合不全などはほとんど心配ないということだった。
また、手術した後の患者でも前と同じ運動できるようになっているという話を聞いた。

手術に対する理解は深まったものの、決断するには時間が必要だった。
この病院で始めて医師と面談した時から、手術の可能性について予感はしていたものの、手術はやはり怖かった。手術であれば、手術で問題が発生することだってあるのだ。しかも、一旦手術をしてしまえば、一生食道がない状態で生きるということになる。その影響を想像することなんか出来なかった。

外科の医師もすぐには決断を出すのは難しいだろうと察して、来週の火曜日までに結論を出すことで、面談は終わった。

両親は手術がいいと思っているようだったが、二人でゆっくり考えてと言ってくれた。
これまで、慈恵医大病院の内視鏡、外科、国立がんセンター東病院で内科、内視鏡、外科の医師と面談したが、結局自分の専門分野の治療法を勧めたのは国立がんセンター東病院の外科医だけだった。

手術が最適だったら、国立がんセンター中央病院でもよかったのにと思った。<食道がん>の手術は難易度が高く、発症率もそんなに多くないことから、手術数が技術の差に匹敵するとの見解がある。国立がんセンター中央病院は新聞記事によれば日本で圧倒的に手術数が多く、自宅からも近いのだ。担当の外科医は、中央病院から異動してきた医師とのことで手術数に関しては気にする必要がなかったと思うが、長い闘病を考えれば近いところで入院したかったという思いは強かった。
それに、なんでこんなに治療までに時間がかかるのとか、いろいろ思うところはあった。ただ、今更そんなことを考えても仕方がないけれど。

いろいろ調べて、自分が納得できる方法を再度検討してみようと思った。


国立がんセンターのHPによると、<食道がん>が粘膜下層まで拡がってもリンパ節転移をおこしていなければ、手術で80%が治るとのこと。日本食道疾患研究会の「全国食道がん登録調査報告」では、手術でとりきれた場合の5年生存率は、ほぼ54%に達しましたとの記載がある。
80%が多いのか少ないのか、患者としたらやはり少ないと感じる。